オンライン・インターナショナル小学校に興味が沸いてリサーチを始めた頃、
「どこから始めたらいいんだろう…?」
「種類が多すぎて余計に混乱する…!」
と感じていたわたし。
今回は、アメリカのオンライン・インターナショナル小学校の主な3種類と、それぞれのメリット・デメリットを、実際に体験してわかったポイントとともに紹介します。
はじめから3種類について知っておくことで、「実は合わなかった」「想像と違った」という失敗を避けやすくなります。
オンラインンスクールを検討する際に、ぜひ参考にしてみてください♪
(オンライン・インターナショナル小学校って何?については、こちら↓)
もくじ
アメリカのオンライン・インターナショナル小学校の3種類とは?
アメリカのオンライン・インターナショナル小学校には、大きく分けて3種類の選択肢があります。
- オンデマンド型
- シンクロナイズド型
- ハイブリッド型
わたしが今までに経験あるのは、①オンデマンド(過去)と③ハイブリッド(現在)だよ〜
アメリカのオンライン小学校を選ぶ際に、それぞれのメリットとデメリットを意識することは、想像以上に重要。
なぜなら、どの種類を選ぶかによって、主に学習の体験と家庭のスケジュールが全く異なるからです。
先に結論を表にまとめました↓
学校の種類 | 向いているタイプ |
---|---|
①オンデマンド型 | ・スケジュールの自由度が大事 ・時間管理が得意 ・学校以外のコミュニティーへの参加に積極的 ・自分のペースで勉強したい ・時差を気にせず学校を選びたい |
②シンクロナイズド型 | ・時間管理は誰かに任せたい ・「コミュニティーに属している感」は主に学校から得たい ・積極的に質問しながら学習したい |
③ハイブリッド型 | ・スケジュールの自由度が大事 ・時間管理が得意 ・学校以外のコミュニティーへの参加に積極的 ・自分のペースで勉強したい ・先生や他の生徒との関わりも欲しい |
それでは、3種類の特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう〜
①オンデマンド型のメリット・デメリット
ではまず、オンデマンド型の特徴とメリット・デメリットについて紹介します。
オンデマンド型とは?
オンデマンド型とは、指定された特定の時間に授業を受ける必要がないものを指します。
つまり、24時間365日のいつでも、ビデオや本やプリントなどのコンテンツにアクセスして、自分のペースで学習を進めることができます。
例えば、Acellus Academy, Abekaなどはオンデマンド型を選べます。
オンラインスクールの状況は年々変化するので、個々のスクールの最新情報はご自身で確認してください。
ほとんどは、9ヶ月から12ヶ月間でカリキュラムを終了することを目標に、1年間の計画を立てます。
指定された期間内に、指定の課題を終わらせれば、日時に細かな制約はないのが特徴です。
体調不良のとき、仕事が詰まっているとき、休暇をとりたいとき…
家族の都合に合わせて量も内容も調節できるのはすごく助かる!
では、オンデマンド型のメリット・デメリットを見ていきましょう〜。
オンデマンド型のメリット
オンデマンド型の主なメリットは、以下です。
- 年間と1日の予定を自由に決められる
- 学びのスピードを柔軟に変えられる
- いつでも・何回でも視聴読可能
メリット1:年間と1日の予定が自由
オンデマンド型の1つ目のメリットは、年間と1日の予定を自由に決められること。
要は、指定された期間内に課題を終わらせられればOK。
朝勉強してもよし、夜勉強してもよし、毎日時間割を変えちゃってもよし!
決まった祝日や長期休みに合わせる必要もありません。
年間や1日の予定を自分で決められる自由は最高!
一度この自由を味わうと、普通の学校には戻れないかも…(笑)!
メリット2:学びのスピードが柔軟
オンデマンド型の2つ目のメリットは、学びのスピードを柔軟に変えられること。
得意な教科は早めに終わらせる。
苦手な教科はゆっくり。
と、自分の得意・不得意に合わせて学びのスピードを自由に調整できます。
メリット3:いつでも視聴読可能
オンデマンド型の3つ目のメリットは、学習コンテンツはいつでも・何回でも視聴読可能なこと。
ライブの授業と違って、時差や学習の進み具合を他人に合わせることなく、自分のペースで学習できます。
そのため、ホームスクールをチューターさんに任せる場合にも、時間の融通がきくオンデマンド型が合っている可能性が高いです。
オンデマンド型のデメリット
オンデマンド型にはデメリットもあります。
- 時間管理は自分で行う
- 交流の場を自分で作る必要がある
デメリット1:時間管理は自分で
オンデマンド型の1つ目のデメリットは、年間や1日の予定が自由に決められる分、締め切りを守るプレッシャーは低めなこと。
その代わり、外からのプレッシャーがなくとも、自分が決めたスケジュールを忠実に守ることが必要です。
そのため、
「小刻みに締め切りのプレシャーがあったほうが勉強はかどりそう。」
「先延ばししちゃいそう…。」
と感じる場合には、オンデマンド型は向いていないかもしれません。
「決められた予定をこなすほうが気分がラク!」と感じるなら、オンデマンド型以外を検討するのがおすすめだよ〜
デメリット2:交流の場を自分で作る必要がある
オンデマンド型の2つ目のデメリットは、子ども同士の交流の場を自分で設ける必要があること。
例えば、ハイブリッド型やシンクロナイズド型の通信制小学校は、オンラインやオフラインなどでの授業や交流の機会が設けられています。
しかし、オンデマンド型では、学校が設ける交流の場は少なめです。
スケジュールやスピードが柔軟な分、「これでいいんだろうか…?」と常に迷ってたよ。
子どもだけでなく、親同士の情報交換の機会を積極的に作るのも大事〜
国や地域よっては、ホームスクーラー同士が繋がる場を設けて交流を楽しんでいる家族はたくさんいます(Wild +Freeの例)。
ただ、日本ではそのような機会はまだレア。
そのため、ホームスクーラーの枠にとらわれずに、地域の交流の場を積極的に利用するなど工夫が必要です。
とはいえ、通信制だと効率よく勉強が終わるから、地域の大人や子どもと交流できる自由な時間はむしろ増えるよ〜
② シンクロナイズド型のメリット・デメリット
では次に、シンクロナイズド型の特徴とメリット・デメリットについて紹介します。
シンクロナイズド型とは?
シンクロナイズド型とは、特定の日時にライブで授業が行われるタイプを指します。
例えば、ミズーリ州立大学付属WAIS、高校ですがスタンフォード・オンライン・ハイスクールなどが該当します。
オンラインスクールの状況は年々変化するので、個々の学校の最新情報はご自身で確認してください。
オンデマンド型と違い、学校から指定された日時にライブで授業を受けるのが特徴です。
では、シンクロナイズド型のメリット・デメリットを見ていきましょう〜。
シンクロナイズド型のメリット
シンクロナイズド型の主なメリットは、以下です。
- 先生にその場で質問できる
- 親やチューターの負担は少なめ
- コミュニティーに属している感が高め
メリット1:先生にその場で質問できる
シンクロナイズド型の1番のメリットは、先生にその場で質問できたり、フィードバックが得られること。
先生側も、生徒の様子を見ながら授業が行えます。
そのため、積極的に質問したり、アドバイスをもらいながら学習することが好きな子どもに向いています。
メリット2:親やチューターの負担は少なめ
シンクロナイズド型のメリットの2つ目は、親やチューターの負担は少なめなこと。
ライブで授業が行われるため、学習のペースは授業を行う先生に任せる部分が大きいからです。
そのため、オンデマンド型のように、親または雇ったチューターが子どもの学習のペースを管理する必要性は減ります。
子どもの学習ペースの管理って、やってみると想像以上に大変!
メリット3:コミュニティーに属している感が高め
シンクロナイズド型の3つ目のメリットは、コミュニティーに属している感が高めなこと。
毎回ライブで授業が行われるので、ほぼ毎日オンラインで他の生徒と顔を合わせる機会があります。
シンクロナイズド型の学校は、オンラインのイベントやプロジェクトの企画も盛ん。
反対に、オンデマンド型では、何らかの形で地域の子どもたちと交流の機会を自分で作る必要があります。
例えば、近所のお友達、習い事、趣味の集まり、クラブとか。
そのため、「コミュニティーに属している感は主に学校から得たい」場合には、オンデマンド型よりシンクロナイズド型が向いています。
シンクロナイズド型のデメリット
シンクロナイズド型の主なデメリットは、以下です。
- 年間と1日の予定の大部分は学校に合わせる必要がある
- 時差が問題になる場合も
- 学習ペースの自由度は低め
デメリット1:時間の自由度は低め
シンクロナイズド型のメリットの1つ目は、時間の自由度は低めなこと。
授業がライブで行われるため、自分ではなく学校の都合に合わせた時間管理が必要です。
つまり、場所は自由だけど、時間は自由じゃない。
そのため、スケジュールの柔軟さを優先する場合には、オンデマンド型やハイブリッド型からまず検討するのがおすすめです。
デメリット2:時差が問題になる場合も
シンクロナイズド型のメリットの2つ目は、時差が問題になる場合があること。
シンクロナイズド型の学校のなかには、日本時間に合わないスケジュールを組んでいる学校ももちろんあります。
例えば、夜中の2時とかだと、さすがに参加できないよね。
当たり前じゃん!と思われがちですが、時差は意外に忘れがちなポイントです。
入学したい学校の授業が行われる時間帯をあらかじめ確認し、現実的に参加可能かどうかを検討してから出願しましょう。
デメリット3:学習ペースの自由度は低め
シンクロナイズド型のメリットの3つ目は、学習ペースの自由度は低めなこと。
ライブで授業が行われるため、基本的には「いっせーのせ」で学習が進行するからです。
「得意なことはさっさと終わらせて、苦手なことに時間をかける」っていう調整がしやすいのは、オンデマンドかハイブリッド型。
そのため、時間効率や自分のペースでの学習を最優先する場合には、オンデマンド型やハイブリッド型から検討するのがおすすめです。
③ ハイブリッド型のメリット・デメリット
では最後に、ハイブリッド型の特徴とメリット・デメリットについて紹介します。
ハイブリッド型とは?
ハイブリッド型とは、オンデマンド型とシンクナイズド型をミックスしたものです。
主に読み書き計算はオンデマンドで個々のペースで進める。
でも、チームで進めるプロジェクトや発表などはシンクロナイズドで。
というふうに使い分けるのがハイブリッド型です。
Laurel Springs School, Forest Trail Academy, Oregon Connections Academy, Griggs International Academy などが、ハイブリッド型に該当します。
オンラインスクールの状況は年々変化するので、個々の学校の最新情報はご自身で確認してください。
日本向けではないオンライン・インターナショナルスクールでは、最近ハイブリット型を採用している学校が多い印象です。
わが家も、今はハイブリッド型のオンライン・インターナショナル小学校に通っているよ。
では、ハイブリッド型のメリット・デメリットを見ていきましょう〜。
ハイブリッド型のメリット
ハイブリッド型の主なメリットは、以下です。
- 年間予定はある程度自由に決められる
- 主に読み書き計算は自分のペースで勉強できる
- 先生と生徒と交流できる機会がある
メリット1:年間予定はある程度自由
ハイブリッド型の1つ目のメリットは、年間予定はある程度自分で決められることが多いこと。
学校にもよりますが、決められたイベントやプロジェクトの日程以外は、柔軟に年間スケジュールを組むことができます。
夏休みじゃなく、秋休みを自分で作ってもよし。
週末に勉強して、空いている平日にお出かけするでもよし。
オンデマンド型と同じく、年間予定の自由度が高いのが特徴です。
メリット2:読み書き計算は自分のペースで
ハイブリッド型の2つ目のメリットは、主に読み書き計算は自分のペースで勉強できること。
読み書き計算は、個々の理解度により学びのスピードが大きく分かれるのが普通。
得意科目は、他の生徒を待たずにサクサクっと。
苦手科目は、焦らず自分でペースでじっくりと。
読み書き計算のスピードを他の生徒に合わせる必要がないのは、時間効率の観点から大きなメリットと言えます。
理解度や得意・不得意が違うのに、「いっせーのーせっ」をする必要がないの、理にかなってると思う〜
メリット3:先生・生徒との交流の機会がある
ハイブリッド型の3つ目のメリットは、Zoomなどを通して、先生と生徒と交流できる機会があること。
わたしの子どもの学校の場合は、世界中から生徒が集まっています。
仕事やライフスタイルがノマドな家族も多め。
そのため、zoomの時間に、「今、どの国にいて、どんなことを見た・聴いた」などの子どもたちの話は、大人の私にとってもすごく興味深いです。
アート&クラフトのプロジェクトとかは、やっぱり他の子どもや先生の反応があるほうが楽しそうにしているよ〜!
この写真は秋をテーマにした葉っぱのアートの様子↓
先生とクラスメートに見せたくて子どもたちはワクワク〜♪
そのほかにも、
先生が選んだ南アフリカの金鉱のストーリーや動画を一緒に鑑賞する。
ケニアのクラスメイトのピアノの発表を聞く。
夏休みのライブ算数合宿!(泊まりじゃなくzoom笑)
などなど、毎週さまざまな機会や企画があります。
大多数の生徒が発表したがりだから、発表のネタが尽きる様子は全くな〜い(笑)
また、学校によっては、オンラインだけでなくオフラインでも交流の場を設けています。
例えば、オレゴン州の公立の通信制小中高校やそのほかの多くの学校。
「学習はオンラインで、部活やクラブはオフラインで参加」と使い分けることができます。
通信制・オンラインスクールであっても、高校の卒業式はオフラインで設けている学校まであります。
うん、やっぱ帽子は投げたいよね(笑)!
わたしの子どもの学校は、オフラインの機会は設けていません。
その代わり、同じ地域・国に住んでいる家族とオフラインで繋がりたい場合には、連絡先の交換を斡旋してくれます。
時間の使い方が自由なオンデマンド型と、交流が盛んなシンクロナイズド型のいいところをとったのが、ハイブリッド型。
1人でやったほうが生産性が高いこと。
グループでやった方が得られるものが多いこと。
その2つをうまく使い分けているのが、ハイブリッド型の最大の魅力だと感じます。
ハイブリッド型のデメリット
ハイブリッド型の主なデメリットは、以下です。
- 時差のため交流に参加できないことも
- 細かな締め切りがある場合も
デメリット1:時差が問題になることも
1つ目のデメリットは、時差がある場合に交流に参加できないことがあること。
ブラジルに住むわが家の場合、アメリカにある学校との時差は1時間のみ。
そのため、ほとんど時差を気にすることなく交流に参加できます。
また、わたしの子どもの学校の場合、Zoomでの交流は任意です。
例えば、Zoomでのミーティングが必須の場合、時差のため夜遅くや朝早くに参加しなければらない、という可能性もあるので注意が必要です。
デメリット2:細かな締め切りがある場合も
デメリットの2つ目は、細かな締め切りがある場合もあることです。
ハイブリッド型の学校の中には、シンクロナイズド型のように「同時進行」の要素が一部含まれている場合もあります。
そのため、スケジュールの面でより自由なオンデマンド型と比べると、自由度は低め。
ミーティングへの参加、テスト、宿題、プロジェクトなどの細かな締め切りが設定されている場合もあります。
スケジュールの面で、柔軟性を第一にするのであれば、ハイブリッド型よりもオンデマンド型が向いているかもしれません。
まとめ
今回は、アメリカのオンライン・インラーナショナル小学校の主な3種類と、それぞれのメリット・デメリットを、体験してわかったポイントとともに紹介しました。
学校の種類 | 向いているタイプ |
---|---|
①オンデマンド型 | ・スケジュールの自由度が大事 ・時間管理が得意 ・学校以外のコミュニティーへの参加に積極的 ・自分のペースで勉強したい ・時差を気にせず学校を選びたい |
②シンクロナイズド型 | ・時間管理は誰かに任せる方が気がラク ・「コミュニティーに属している感」は主に学校から得たい ・積極的に質問しながら学習したい |
③ハイブリッド型 | ・スケジュールの自由度が大事 ・時間管理が得意 ・学校以外のコミュニティーへの参加に積極的 ・自分のペースで勉強したい ・先生や他の生徒との関わりも欲しい |
はじめから3種類について知っておくことで、「実は合わなかった」「想像と違った」という失敗を避けやすくなります。
オンライン・インターナショナルスクールを検討する際に、ぜひ参考にしてみてください♪
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
(日本語対応ありのアメリカ小中高オンラインスクールの選択肢はこちら↓)
こんにちは!
ブラジルに住み、日本とリモートワークし、子どもはアメリカのオンライン・インターナショナル小学校に通っているママ、マキです。